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ナラ枯れ被害対策

2014年06月16日

佐渡島のナラ枯れ被害の現状

 佐渡島では、平成10年に両津の小佐渡地区で初めて被害が確認されました。その後、被害は徐々に拡大し、平成21年にピークを迎え、佐渡全域で激害化しました。
 その後は被害が減少に転じ、現在はほぼ被害が終息しています。
【参考】佐渡島のナラ枯れ被害の発生地域の推移(PDF形式  522 キロバイト)
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佐渡島のナラ枯れ被害対策

 佐渡島では、人の出入りがある森林公園等において防除対策を実施しています。

① 樹幹注入
 健全なナラを守るために、薬剤を幹に注入する作業です。
 杉池(両津地区)や爪の沢キャンプ場(赤泊地区)等で作業を実施しています。

② 伐倒駆除
 ナラ枯れ被害により枯損したナラの丸太を生分解性のシートで密閉し、太陽の当たる場所に置き、高温・高湿の環境にすることで材の中にいるムシを殺虫するとともに、被害材から発生するムシの移動分散を阻止します。
 紅葉山公園(畑野地区)、爪の沢キャンプ場(赤泊地区)等で作業を実施しています。

ナラ枯れ被害の発生メカニズム

 ナラ枯れ被害は、ミズナラやコナラ等のナラ類がお盆の頃から赤く枯れてしまう病気です。1980年代末頃から日本海側の各県を中心に目立つようになり、被害発生地が拡大している現状にあります。

 ナラ枯れ被害が発生するようになった原因はよく分かっていませんが、後述するカシノナガキクイムシの繁殖に適した大きなナラが増えていることから、エネルギー革命以降放置された薪炭林が成長したことが影響しているともいわれています。

 なお、ナラ枯れ被害は4~5年程激害が続いた後に、急速にその地域の被害は終息します。
 また、松くい虫被害とは異なり、被害を受けたナラの全てが枯死してしまうわけではありません。
 このため、山から森林が無くなるといった状況にはなりませんので、冷静な対応をお願いします。

 カシノナガキクイムシの雄(左)と雌(右)。全長5ミリメートル程の小さな甲虫で、ナラ類の幹に直径1ミリメートルほどの孔を無数に開けて穿孔します。

 カシノナガキクイムシは、幹に掘った孔道の壁面に菌を植え付け、生育した菌類を幼虫、成虫とも餌とします(養菌性キクイムシと呼ばれ、農業をする昆虫ともいえます)。

 なお、餌となる菌類は、雌の背中にある小さな孔に蓄えられて移動するのですが、この菌類の中にナラ類を枯らしてしまう「ナラ菌」と呼ばれる病原菌が含まれます。

 ナラ枯れ被害を受けた被害木の根元には、フラスと呼ばれる粉が積もっています。このフラスは、カシノナガキクイムシが孔道を掘った際の木屑や糞等が混じったものです。

 このフラスは、7月頃から見られるようになります。

(1)カシノナガキクイムシの羽化・脱出
 6~7月頃に、前年度被害を受けたナラから新しい世代のカシノナガキクイムシの成虫が羽化・脱出します。

 なお、前年度の被害木に枯れた葉が付いていることがありますが、春先に被害を受けて枯れたものではありません。

(2)カシノナガキクイムシの攻撃
 カシノナガキクイムシ成虫(雄)は健全なナラに移動し、集合フェロモンによって仲間(雄雌とも)を呼び寄せます。

(3)ナラ菌の増殖とナラの枯損
 カシノナガキクイムシの穿孔は、幹の下の方ほど多い傾向があります。
 孔道内に餌となる菌類を植え付け栽培するとともに、繁殖を始めます。

 8~9月頃になると、ナラの幹に持ち込まれた菌類に含まれるナラ菌は、幹の内部に広がります。このため、ナラは水分を吸い上げることができなくなり(通水障害)、急激に葉を赤くして、衰弱・枯死します。
 このとき、被害を受けたナラの根元には、孔道から排出された大量のフラスが見られます。

 その後、被害木内部の孔道で成虫は幼虫の世話をし、育てます。

 なお、成虫は孔道内で春先まで生存しています。


 (1)に戻り、次の年のサイクルが始まります。